ピュア *first love*
私は無理やり笑顔をつくる。
「たった3年間じゃない。まだ私たちは15歳だよ。これから先は長いんだから」
そう言ってベンチから立ち上がって、ブランコ乗り場まで走った。
「離れていても、私は一生相馬くんの彼女だよ」
ブランコに揺られながら、私は叫んだ。
彼はゆっくりとこちらへ近づいてくる。こいでいたブランコの鎖をつかんで、真正面から受けとめる。
「きゃ! 危ないよ」
彼は私に目線を合わせてかがむと、真剣な表情で口を開く。
「一生“彼女”じゃなくて……いつかは俺の“妻”だよ」
……え?