ピュア *first love*
沈黙を破ったのは、彼女のほうだった。
「教室まで、会いに来てくれて嬉しかった……ありがとう」
ふわりと優しく笑う笑顔。
ああ……なんで君は。
こんなに簡単に、俺の気持ちを上げさせちゃうんだろう?
俺は彼女の頭をポンポン撫でた。
「……考えたんだけどさ、朝早く登校して会う?」
放課後が無理なら、朝に会えばいいと思った俺の単純な案。
彼女はポカンとした表情から、パァッと明るい表情に変わる。