ピュア *first love*



「あったまいい!! それいい。大賛成!!」


少しホッとした。俺だけじゃないんだ。会いたいって気持ち。


「でさ、推薦の件なんだけど断ることにした」

「な、なんで!?」

「将来に繋がらないことをしてもなーって思って」



二宮の言葉を聞いて、出した答え。本気でそれでいいと思ったんだ。


彼女は少し考え込んでから、笑いながら口を開いた。



「将来できないことを、学生時代におもいっきりやるのもいいんじゃない?」



……風が、吹いて。


彼女の長い黒髪が、サラサラとなびく。



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