ピュア *first love*
肌寒い翌朝。
待ち合わせした場所は、学校の下駄箱。
「相馬くん、おはよう!」
「おはよ」
親には、学校のほうが集中して勉強できるからと伝えて、早く出てきてくれたあみ。
時刻はまだ7時すぎ。誰もいない朝の廊下は、なんだか新鮮だった。
「昨日の塾、どうだった?」
「結構少人数でやってるから、すぐあてられるの。気がぬけなくて、集中して勉強できるよ。頑張れば、偏差値もあがるかも」
少しだけ眠そうな目。自分から言い出したことだけど、頑張って受験勉強をしているあみに負担を与えているようで、胸が傷んだ。