ピュア *first love*



彼の教室の窓際には、私の唯一の男友達の二宮くんがいた。


「二宮くん、ちょうどよかった。こっそり、相馬くんを呼んで来てくれないかな?」


二宮くんは机に頬杖をついて、私の顔をポカンとした表情で見てくる。


え……? 私、なんか変なこと言った?



「知らないの? 今日、相馬は学校来てないよ」

「何で……? 風邪?」



二宮くんの言葉に胸がズキッと痛む。最近の私達は、何もお互いのことを知らない……。



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