ピュア *first love*
「嫌に決まってるじゃん。ていうか、なんで例えが二宮なわけ? 妄想彼氏とかあみだって俺が嫌がることしてるじゃん」
「二宮くんは友達だもん! だけど、そのボタンの女の子は、相馬くんのことを好きな女の子じゃない」
「あみって何も分かってない。二宮が友達? そう思ってるのはあみだけだよ!」
「昔は私のことを好きでいてくれたけど、今、二宮くんが好きなのは相馬くんだもん!」
ちっげーよ!!!!
もう、完全にイライラしてお互い止められなかった。
一通り、言い合ってから、沈黙が流れる。そして、あみが口を開いた。
「……もういい」
「あみ、待って。話はまだ終わってない」
教室を出ていこうとするあみの手を握りしめたけど、振り払われた。
その瞬間、ズキンと胸が痛む。