ピュア *first love*
彼女は俺の言葉に少しだけ、笑ってくれた。
こんなに好きなんだから、もっと自信をもってほしい。そう伝えようと、口を開いた。
「あみ……」
「相馬先輩ー! ちょっといいですか?」
言い掛けた言葉は、後ろから来た数人の女の子達の言葉にさえぎられた。
せっかく、仲直りしかけていたのに。あみはまた沈んだ表情になる。
「……呼んでるよ。私は、なおが待ってるから行くね」
そう言って立ち上がる彼女。
ああ……こういう時、いつもあみは傷ついていたんだ。
彼女である自分が、彼氏の俺と話していても、普通に第三者から声をかけられる……。
だったら、誰も声をかけられないくらいに……。
「え……」