ピュア *first love*
「うそぉ……」
乗り遅れた……?
最悪……。田舎だから、一時間に二本くらいしかないのに。
息切れしながら、しょんぼりしていると。
「あみ」
私の体は甘い香りに包み込まれた。
「……良かった。来てくれたんだ」
「相馬くん……ごめ……遅刻しちゃった」
「いいよ。次のバスで行こう。それまで、ベンチに座って話しよ」
遅刻してきたのに、彼は嬉しそうに笑った。
グレイのパーカーに、ジーンズ。一見、シンプルなんだけど、容姿が抜群な彼が着るとモデルさんみたい。
なんかいい匂いするし……。私は彼の胸元に顔を近づけた。