ピュア *first love*
誰もいない。
二人きりの空間。
中学生の俺達にはまだまだ先の、天国のような場所。
ため息をつきながら、窓を閉めて、鍵をかける。カーテンに手をかけた時……。
後ろから彼女の小さな両腕が、俺の腹部にまわされ、抱き締められる。
一瞬体がビクッとなるくらい驚いて……硬直する。
「あ……あみ?」
彼女はしがみつくように抱きついてきて、顔を俺の背中にくっつけて隠す。
そして小さな声で呟いた。
「……やめないで」