ピュア *first love*
卒 業 *graduation*
【ami】
「先輩ずるいです!」
「え?」
またまた後輩の女の子に、裏庭に呼び出された私。
何がずるいのかさっぱり分からなくて、首をかしげた。
「文句があるなら、俺に言って。あみは悪くないんだから」
私の目の前に突如現れた相馬くん。私をかばうように前に出て、私は一歩うしろへと下がった。
「……第2ボタンじゃなくてもいいです」
「ごめん。あげられない」
「どうしても……?」
「どうしても」
彼と女の子の会話を聞いて、やっと意味が分かった。ボタンの話だ。
女の子は泣きながら、この場から立ち去った。