ピュア *first love*
そんなことを考えていると、隣を歩いていた彼女の足が、階段につまづき、前方へと倒れる。
「きゃっ!」
「危な……!」
――バサバサ!!
ノートが散乱する音が、階段中に響く。ていうか、ノートなんか今はどうでもいい。
慌てて右手を彼女の腹部にまわして、どうにか抱きとめた。
「大丈夫?」
顔をのぞきこむと、頬がピンク色に染まる。
初めて触れた。こんな至近距離で彼女の顔を見るのは、初めてでドキドキする。