ピュア *first love*
目と目が合って、視線がしっかりと交わる。
彼女は、何が起きたのか分からないような、ぽかんとした表情。
いつものように、目をそらさないのはきっと、本気で驚いているからだと思う。
つまり……俺の気持ちに、全く気付いてなかったようだ。眉を下げで、少し残念な顔をして、口を開く俺。
「やっぱり気付いてなかった? こまめに田宮さんに話しかけてたんだよ。でもすぐ目はそらされてたけど……」
彼女はまた俯いて、沈黙が続く。嫌な間だ。心臓が痛い。
太鼓のように、胸の鼓動が高鳴る。彼女の次の反応を、ドキドキしながら待った。