ピュア *first love*



頬に触れていた指先から伝わるつっぱる感覚。


ハッとして、彼女を見ると、目を強くつぶり、身構えている。


「〜〜っ!!」


俺、何やってんだよ!! これじゃ、襲ってるようなもんだろ!?


そのまま、ゴツンと鈍い音が静かな図書室に響いた。


急には動きを止められなくて、とっさに彼女のおでこに、自分の額を押し当てた。



恐る恐る目を開けた彼女は、おでこに手をあてて呆然としている。


慌てて離れる俺。



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