ピュア *first love*
「ごめん! 理性ぶっとんでた。次、こんなことしたら、俺のこと殴っていいからっ! そこらへんの分厚い本、凶器にして!」
必死に謝る。何度も謝る。
どどどうしよう! 絶対に嫌われた。ただでさえ、男の子が苦手なのに。びびらせてどうするんだよ!?
自分で自分の頭をぶん殴りたいくらい、情けない心境。
彼女は俯いて、自分のおでこを押さえたまま顔を歪めた。
「……痛いよ。頭突きされたの初めて」
「あ、ご、ごめん。だよね。すごい音したよね。大丈夫?」
でも、キスを回避するには、頭突きをするしかなかった。