15歳からの恋愛白書
「他人にあんま関わらない富田君が、わざわざ具合悪そうな梨恵のために薬持っていってやったりさ。
ね、ね、あの時、髪触ってなかった?」



「いや~ん、嘘~!!」



(そ、そこまで見られてたのか・・・)



私は顔が赤くなるのを感じた。


今頃蒸し返されるなんて。


確かにあの時、一瞬恋愛を意識したけど。


いや、本当に一瞬。



「富田君とは本当に何もないってばぁ」



と私は苦笑いするのが精一杯だった。


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