15歳からの恋愛白書
会議は30分ほどで終わった。


私はすぐに富田君に声をかけようとした。


しかし、それよりも早く富田君は立ち上がった。



「悪い、里山さん。
先、教室戻ってて」



「え?」



そう言うと、富田君は人混みを掻き分けるようにして、会議室の中を進んでいく。



まるで誰かを探しているかのように。




そして、ある人物の肩を叩いた。


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