15歳からの恋愛白書
(あれ、そういえば・・・)


「私の名前・・・」



今度は先に口から出てしまったので、後から塞いでも意味がなかった。



「『里山梨恵』さん、だろ?」



彼がこっちを向いて・・・正確には見下ろして言う。



「あ、はい、そうです・・・」



「オレは『熊曜介』。
クマって呼ばれてるんだけど、名前が由来なのか、この体格が由来なのか分かんなくなっちまったんだよなぁ」



そう言って彼は柔らかく笑いながらも、1つ溜息をついた。


「あ、はぁ・・・」


私といえば、笑ってよいものやらどうやらで困ってしまった。


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