センパイ
殴ればいい。



そう思った。

けど俺はまた葵に助けられた。




俺が野球を続ける意味を教えてくれたんだ。




だからこの手を治して



葵に夢を見せてあげたい。





けれど



俺の想いは届かなかった。




花火のように儚く散った。



葵の涙は反則だ。

あとちょっとで抱きしめるとこだった。
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