センパイ
そう呟いてグラウンドのほうに目をやった慶さん。


私も全然気にしてなかった。




それなのにあの鈍感な雫が


気まずそうな顔をして


下をうつむいた。



聞かれたくなかったのかな。

頭のどこかで

ぼんやりと

考えていた。

けど慶さんは無理やり笑顔を作った。
< 46 / 227 >

この作品をシェア

pagetop