また恋をした、その時に。



「それでね、圭君の相談に乗っているうちに…何か心美と友達になりたいって思ったの。

そしたら入学式で隣に心美がいるんだもん。これは運命って思ったね!」

彼女と視線が合わさり、2人同時にふき出す。

───そこから、
笑いが止まらなくて。


「本当に世間って狭いよ…」

私は目尻に貯まった涙を
手の甲で拭いながら言う。



「本当に…。
ねぇ、心美…圭君の事、大丈夫?
凄く落ち込んでるみたいって聞いてて…

私、心美に元気になってほしくて
勝手に合コン誘ってたけど…
やっぱ嫌だったよね…ごめん」


私は首を左右に振って、口を開く

「その時はめっっっちゃ辛かったけど…今は平気…

リクがいるからかな…」



頭の中浮かぶのは…やっぱり…


リクなんだ。


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