また恋をした、その時に。
2、【心美】 私の居場所
────いっそのこと
ここから飛び降りてやろうか。
そんでさ、
私がどれだけ苦しんでたのかを
───思い知ればいい。
「………っ」
目の前にある手すりを掴み、
小さくジャンプをし
ベランダの手すりに体重をかけ、
身を任せる。
真下に広がるのは深い暗闇───
吸い込まれるように、少しずつ
私の重心は前にかかる。
………………なんて。
飛び降りる勇気なんてないけど。
でもね。
学校も、家も、
私の居場所なんてない。
だから、息苦しくて、どうしようもない。
毎日、毎日。
この窮屈な日々から
抜け出せる事が出来るならば
私は何だってする、
自分の身を削ってでもね。
大きなため息を1つついてから、
私は目一杯…外の空気を吸った。
その時だった。
「君…何してるの?」