また恋をした、その時に。
僕の体に
あたたかな温もりが伝わって───…
心美ちゃんに
抱き締められている・・・
トクン、トクン、トクン…………
心地よい鼓動は速くなる一方。
心美ちゃんの返事が怖くて、
僕は
目の前の肩に顔を埋めた。
「行けないよ………
リクの気持ちちゃんと伝わったから
行かないよ。
私も好きだよ、リク…
リクと出会えてよかった…」
彼女の言葉に驚き顔を上げる。
「僕も」
視線が合わさると
僕たちは引き付けられるように
顔を近づけていき
そっと触れるキスをした・・・
ほんの一瞬だけで、
とても幸せが溢れてきて。
“大好きだよ、心美ちゃん”
再び
ぎゅっと抱きしめ合った・・・
嬉しさが安心に変わった時、
僕の意識は
遠のいていったんだ・・・