また恋をした、その時に。


踊り場で小日向君と2人きり。


静かに彼が口を開いた。

「なあ、リク。
俺はお前を許さないよ。」

彼はそう言いながら、
僕の胸ぐらを思い切り掴む。


首が締まって苦しいよ…

でも、痛いのは僕の心。

ただぎゅっと目を瞑って耐えた。


そして、
彼は掴んでいた胸ぐらを離す。

僅かな力だったと思うけど
バランスを崩して後ろに倒れこむ僕。



「………ごめん、小日向君。」


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