また恋をした、その時に。
7、【心美】 本音
出会った時から…
リクは不思議な魅力で溢れていた
私は吸い込まれるようにして
その神秘的な魅力の虜になった。
無邪気で、素直で…
ガラスみたいな透明な心をもった彼。
本当に真っ直ぐな人───
私はその透明な心を
濁らせてしまったのかもしれない…
これから、濁らせてしまうかもしれない。
私だけに優しい顔を見せて欲しい
なんて思ってるんだから───
朝、小日向と話している時
リクの事…「嫌い」だなんて
言葉出てた。
だってさ、
私にとっては特別な事だったんだよ?
リクに触れてもらったり、
家で一緒にご飯食べた事も。
私にとって本当にあたたかくて
孤独じゃなかった時間───
本当に特別だった。
それなのに、
それなのに─────
私は机の上に顔を伏せたまま、今までの事を振り返る。
でもね、
悔しくて、恥ずかしいけど。
こんな時でも
好きな所が1つずつ増えていく。
何事にも一生懸命な所とか。
コートの外に飛んでいった
ボールを追うその姿。
どんどん、リクが私の心の中に入っていく…