赤 い 部 屋

その家は、何しろ不気味で有名なのだ。

まあ何も噂のたたない所を記事にしても意味ないのだが、何がどう不気味なのかさえ分からない所を、訪問したくなかった。


しかしこれは会社命令。

そして自分は新人の身。

初めてにもなるこの仕事を、断るわけにもいかなかった。

そしてしぶしぶ了解したのだ。




―この時は、これから体験する恐怖を、知るよしもなかった……。
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