僕の大好きなお姉ちゃん
続けて、と由実夏の目を見ると、由実夏が口を開いた。
「あたし達、つき合わない?」
――は?
そう思った。けど、俺がそう言う前に、すでに由実夏が言葉を繋げていた。
「利点はあるわ。
一つ目、水崎愛瑠たちに絡まれずに済む。まあ私がいじめられるかもしれないけどね。
二つ目は、水崎以外の女子よけになるわよ。
そして三つ目―…」
ゴクリと、生唾を飲む。
由実夏の目を真っ直ぐに見た。
「―奈々を諦められるかもしれない」