僕の大好きなお姉ちゃん







「グスッ…グスッ……」


帰り道。
止まらない涙をこぼしながら、いつもの通りを歩いて行く。


隣には、彼方じゃなくて利翔がいる―。


教室で密かに泣いていたあたしを、由香から引き取って、
「一緒に帰ろ。彼方に見せつけてやろーぜ!笑」
と笑わせてくれた。


ニカッと笑った顔が可愛くて、その優しさが心に沁みた。


だから、「ありがとう」と言って一緒に帰っているわけだけど―…。
涙が止まらない。







< 126 / 317 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop