僕の大好きなお姉ちゃん
「じゃあ、俺がくじで決めてやろうか?」
京ちゃんが言う。
「え…それはちょ「冗談だ」」
なんなんだよ…………。
「相沢(弟)がいるんだし…。
飛鳥高でいいんじゃないか?
同い年なんだから…何かと助け合えるだろう。
親御さんからしても…行事の日は同じだし、楽だと思うぞ…?」
……京ちゃん。
あたしがこんなに悩んでるのは、彼方がいるからなんだよ?
彼方がいるから、行くか行かないか迷ってるんだよ…。
彼方が飛鳥高に行かないなら、まっさきに私は利翔のいる高校に行くよ。
けど……彼方がいるから……。
行かなかったら、利翔がいる。彼方と離れることでスッパリ諦められるかもしれないし、利翔をもっともっと好きになれる気がする。
行ったら…”姉貴”としてでもいいから、傍にいられる…。