僕の大好きなお姉ちゃん
返事が来ないから、誰も居ないのか…と思って部屋のドアを開けると、彼方が机に向かっていた。
イヤホンをして音楽を聴いているみたいだ。
「ただいま」
そう、もう一度言う。
すると、声というより気配に気付いたように、イヤホンをとった。
「おう、おかえり」
「…勉強中?」
「まあな。
そうだ。今日、母さんも親父も遅いって」
「今日はホテルの夜か...
夕飯どうすんの?」
「俺、作るから…姉貴も手伝って」