僕の大好きなお姉ちゃん
「あたしは諦めないよ。
だから、飛鳥高校に行く。
でも、奈々も飛鳥高校に来て!
ぜーったいに、ちゃんと相沢の気持ち掴んで、奪い返してやるんだからねっ!」
「由実夏………………」
奈々が呟く。
由実夏の強さと優しさが、胸に染みる。
「さ、こんなとこ突っ立ってないで、帰って勉強でもしたら?
飛鳥高校は、奈々の頭じゃまだ足りないわよ!」
「……………うんっ!!
あたしも負けないよ!!」
「またな、由実夏!!」
踵を返して、奈々と俺は由実夏の家をあとにした。