僕の大好きなお姉ちゃん



すぅー…っと息を吐いて、あたしは席を立ちあがった。


視界のすみに映った彼方をチラリと横目で見ると、目で訴えていた。
”どこ行くんだよ”


あたしは、さっき「関係ない」と言った彼方を真っ先に思い、
”あんたにはカンケーないでしょ”
とにらんでやった。




教室を出る。

あとちょっとでチャイムが鳴るという時間。
さすがに、廊下にいる生徒は少なかった。




屋上へ続く階段へと向かう途中、ふと窓から空を覗き見た。

「…青いなあ…」

そう、そっと呟く。



それほどに、今日の空は青くて綺麗だった。




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