切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「ごちそうさまでした!
洗い物はお礼にあたしがやるから」
日向は食器を持って台所に来る。
「いや、いいし。
俺がやるから」
「何言ってんの?
ほとんど食べたのあたしだし、作ってもらったワケだし食器くらい洗わせてよ」
「ホント俺やるって」
「いや、あたしがやるよ」
お互い、どっちも譲らない。
ジッと睨み合った結果
「分かった。
俺が折れるよ」
俺は日向に台所を譲った。
日向ってあんな頑固だったのか?
日向の後ろ姿を見ながら心の中で呟く。