切なさの距離~友達以上、恋人未満~
公園に戻る。
「人…少なすぎない?」
2人で公園の入り口に呆然と立ち尽くす。
午前中は子連れの親子がいたりして、少しにぎやかだった公園が今は閑散としている。
きっとあまりの暑さにみんな、家の中とか冷房の効いたところにいるんだろう。
わざわざ暑いのに外に出るなんて物好き、そういないか。
「ま、やろうぜ。
立ってても仕方ないし」
とりあえず1キロを4本
1本走るごとに5分のクールダウン。
そこに会話はほとんどない。
それくらい、本気だってこと。
次々にメニューをこなしていく。
あっという間にTシャツは汗でベタベタになった。
もしかしたら絞れるかもしれない。
「じゃ、最後1時間自分のペースで走るか」
シメはこれに限る。
陽は傾いてはきたが、相変わらず容赦なく照りつけている。
「オッケー」
そう言った日向の髪の毛から汗が垂れた。