切なさの距離~友達以上、恋人未満~




ポカーンとするアキと夢大。


あれ?

あたし…ヘンなこと言った?



「いや、分かるよ?

日向の言いたいこと。」

と、アキ。



「課題が3分の1も終わらすことのできないくらい練習した、ってことだろ?」

夢大に言われうん、と頷く。



「あたしたちがなんで唖然としたか教えてあげようか?」

また頷いた。




「日向が課題やってないことに驚いたの。


分かる?あたしたち、今中3よ?」


「それくらい分かっ…「分かってない!」


アキに見事に言葉を遮られた。




「中3ってことくらい自分のことなんだから分かるに決まってるでしょ!


あたしが言いたいのは受験生、ってこと分かってる?

って言ってんの!」


隣の夢大がまあまあとアキをなだめている。




「2人…課題やったの?」


やってるワケ、ないよね。

だって2人とも去年まで夏休みラスト5日で課題やってた同じ仲間だもん。




「もうあと1教科分くらいしか残ってない。

俺も、アキも」








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