切なさの距離~友達以上、恋人未満~





後悔と、


自己嫌悪と、


湯川に対する申し訳ないキモチが交差する。



突然、目頭が熱くなってジワジワと視界が霞んで行く。


泣きたいワケじゃ…ないのに。

今は、ひたすらに走りたいって思ってるだけなのに。


零れそうになる涙を必死で堪える。


でもそれは逆効果で。

どんどん涙が押し寄せて、枕に涙の跡がつく。



あたしは…なんてバカなんだろう。

あんな大事な大会で脱水症状起こすなんて。


今まで1度だって脱水症状になったことなんてなかったのに。


次から次へと溢れる涙。


それと同時に次から次へといろんな感情が溢れる。


柄にもなく、緊張なんてしてたからいけなかったんだ。

おかしなほどにプレッシャーを感じてた。


いや、プレッシャーじゃない。


湯川にいいとこ見せよう、って張り切り過ぎたんだ。



そう。

分かってる。


こうなったのは全部。

全部。

自業自得。




あたし自身が招いた結果。

所詮、あたしの実力はこんなもんだった、ってことだ。







< 198 / 313 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop