切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「夢大にそれとなく聞いてみてよ」
そう湯川に言うと露骨にイヤな顔をされた。
「なんで俺がそんなめんどくさいことしなくちゃいけないんだよ」
「いや、だって気になるじゃん?」
はぁ…と溜め息をつく湯川。
「気になるなら自分で聞け。
別に俺は気にならないから」
相変わらずの冷たさだ。
「じゃあもういいよ!
自分で聞くから。」
あっそ。と言われ少し頭にくるあたし。
なんでそこまで冷たいワケ?!
夏休みにちょっとは距離縮まった気がしたのは…あたしの気のせい?
自分のこと話してくれて、
少しだけ心開いてくれたと思ったのに!
あたしは湯川の背中を思い切り睨み付けた。