切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「で、どうなのよ?」
「え…いや…まあ…ケンカしてるって言ったら…してるけど…」
「やっぱり」
そう言いながらなぜかクククッと笑っているアキ。
なんて悪い笑い方なんだろう。
「何が原因なのよ?
2人がケンカなんて珍しいじゃん。
っていうか…初めてじゃない?」
「まあ…そうだねぇ…」
「ねぇ…っておばさんクサッ!!」
アキはケラケラ笑っている。
なんか普通の声で喋れないのが苦しい。
湯川め…なんで今日は珍しくずっと教室にいるんだ…
「で、原因、教えてよ!」
原因…かぁ…
なんて言えばいんだろう。
アレはあたしが悪かったのか、
湯川が悪かったのかイマイチ分からない。
「いや、ちょっとあたしが湯川に言っちゃいけないこと言っちゃってさ。
そしたら湯川に結構厳しめなこと言われて。
そっから話してない。」
そう言うとアキは特大の溜め息をつき、言った。
「くっだらなーい」