切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「何言ってんだよ…お前」
日向の顔がほんのりと赤かった。
きっと俺の顔も同じ色をしている。
「そうだ!もうすぐ期末テストじゃん?
だからさ、勉強教えてよ!
前、言ったじゃん。
勉強教えてくれる、って!」
そうか…もう期末テストの時期か。
って俺、言ったっけ?
勉強教える、なんて。
と、思いながらも
「仕方ねぇーな」
なんて答えてる俺がいて。
最近、自分がイマイチ読めない。
ついこの間までは裕実以外考えられない、って思ってたのになんかどこかで日向を意識してる俺がいるし。
でもこれが
『恋』
なのかただの友達として
『スキ』
ってことなのか分からない。
日向の後ろ姿を見ながらそんなことを考えていた。