切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「思ったより…キレイにしてんじゃん」
水色で統一された日向の部屋。
人形とか置いてなくて。
女の子っぽさはない。
けど、キレイ好きっていうのは本棚なんか見てるとよく分かる。
キレイにシリーズごとにまとめてある本棚。
結構いろんな小説読んでんだなー、日向って。
「あんまジロジロ見るのやめてくれる?
フツーに恥ずかしいから!」
そう言われ、俺は視線を日向に送った。
「だからってあたし見るのもやめてよ!
それこそ恥ずかしい!!」
じゃあどこ見ればいいんだよ、と言おうと思ったがやめておいた。
日向はガミガミうるさいからな。
ってこんなこと本人に言ったら殺されるかも。
「で、何教えて欲しいんだよ?」
「もちろん、数学!!」