切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「そう言えばさ、貴斗って高校…どこ行くんだよ?」
「実はさ…まだ決めてないんだよ」
増川は何がおかしいのか急に腹を抱えて笑い出す。
「なんだよ?
別におもしろいこと何一つ言ってねぇーだろ」
ごめん、と言いながらもまだ笑い続ける増川。
「いやー、俺なんとなく分かってたんだよなー
お前が俺に声かけてきたとき、
あーコイツ、なんか悩んでんなー
って。
そしたらまだ志望校決めてないって…!!」
増川はまたクククッと笑い出す。
いやいやいや。
なんも面白くねぇーだろ。
「で、お前はなんで迷ってんだよ?
ってかどこから推薦の話、きたんだ?
どうせ、推薦で高校行くんだろ?
つっても俺も推薦で行くけど」
「今、話が来てるのは…
N高とY高」