切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「で、俺になんて言ってほしいんだ?
お前はY高でもっと頑張って、全国1位になれよ、か?
それとも
N高で一緒に頑張ろうぜ!か?」
「いや…別に…」
そうだ。
俺は増川になんて言ってほしくて、コイツに声をかけたんだろう。
「ってかさ、相談する相手…間違えてんじゃね?
ホントは…俺じゃなくて、アイツに聞いてほしいんじゃねぇーの?」
増川はニヤッと笑う。
「別に…そんなんじゃねぇーから」
アイツに相談?
んなの無理だろ。
なんて言えばいんだよ…
「とりあえず俺は行くから。
お前に勝手にアキとの約束、取り付けられちゃったし。
志望校、決まったら教えろよ。
じゃーな」
増川は片手をあげて、走って行ってしまった。
俺は髪の毛をぐしゃぐしゃにする。
もうわかんねぇー…
自分がどうしたいのか
自分は何がしたいのか。
どうすればいいんだよ…