切なさの距離~友達以上、恋人未満~





「………………」



「………………」



俺もアキも黙っている。

付き合っていた頃はこんなこと1度もなかったのに。


呼び出したのは俺の方だから俺から話題をもっていくのが普通かもしれない。

でもその普通ができないくらい俺は緊張していた。




「…夢大さ、N高行くんでしょ?」


この沈黙を破ったのはアキのほうだった。



「日向から聞いた?」


「うん、そう。

日向がまたみんなで陸上できる、って喜んでた。」


「そっか」


会話が途切れる。

また沈黙が訪れた。




「「……あのさ」」


意を決して好きだと伝えようと切り出そうとするとアキとハモる。




「いいよ、夢大先言いなよ」



「いや、アキが先言えよ」


そんなやり取りを数回続ける。



「じゃあ先、俺が言うわ」


ブランコから立ち上がり、アキの正面に立つ。








「俺と…もう1度、やり直してほしい」




















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