切なさの距離~友達以上、恋人未満~
や、やべぇ…
アキ、鋭すぎるだろ…
「え?え?彼女?!
彼女いんの?!なぁ、貴斗!」
う、うっせぇ…
「………いて悪いかよ」
ほらみなさい、とでも言いたそうなアキの顔。
「マ、マジかよ!」
なんだよ、そのリアクション。
俺に彼女がいておかしいか?
「よし、終わった!
あれ?夢大、テンション低くない?」
もう10周を走り終えたらしい日向が俺たちの輪の中に参加する。
10周ってそんな早く終われたっけ?
「いや、ね。
夢大、貴斗に彼女がいるって知って愕然としてんの。」
と、アキが説明。
なんか知らない間に貴斗って呼ばれてるし。
まあ俺は俺でアキって呼んでるんだけど。
「彼女…?」
日向の目がだんだん大きくなる。
そして
「ええぇぇぇぇーー?!」
と、大きな声で叫んだのだった。