切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「湯川なんて…どっか行っちゃえばいいんだよ!」
日向は俺の目を真っ直ぐに見つめ、叫んだ。
「お前…それ、本気で言ってんのか?」
日向は何も言わない。
「本気で…言ってんのか?って聞いてんだよ!
おい、日向!答えろよ!!」
俺は日向の肩を掴み揺さぶる。
「本気だよ!本気に決まってるじゃん!
湯川なんて…湯川なんて…どこにでも行っちゃえばいい!!」
そう言った日向は俺の手を振り払い、走って行く。
気づくと、地面に涙の跡がついていた。
これは…俺のものなのか?
それとも…日向の、もの?
俺は溢れる涙を手で拭う。
それでも涙は止まらない。