切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「ちなみに!」
俺が元の場所に戻ると担任は続けた。
「湯川は彼女がいるそうなので、女子はヘタに手を出さないよーに!」
って…何言ってんだよ…
男子は笑い、女子は残念そうな声を出す。
何残念がってんだ。
俺なんか好きになったってなんの得もないのに。
「それじゃあ種目別に練習始めるぞー!」
「「はい!!」」
全員の声が気持ちよくそろう。
「はい、じゃあ長距離はいつも練習メニューで!」
そう言ったのは日向だ。
しっかりしてるようにはとても見えないが、一応まとめられるんだ。
ってか…いつもの練習メニューってなんだ?