切なさの距離~友達以上、恋人未満~
「これ…毎日…やってるの?」
「あ…まあ…な」
お互い、息の乱れが激しい。
心臓も暴れている。
「こんなの毎日やってたら体持たないって。」
そう言うが湯川はいつものクールっぷりで
「んなことねぇよ」
と、言い放った。
ははーん。
言うじゃないの。
「そんなのやってたらまた足、やるよ」
コンクリートの上に寝転がっていた湯川はムクッと起き上がった。
「うっせぇ。
余計なお世話だ。」
人がせっかく心配してあげてるのに余計なお世話?
あー!すっごい頭にくる!!
「あ…悪い。ちょっと言い過ぎた」
何か言い返してやろうと考えているとそんなことを言われ、拍子抜け。
「怪我のこと、これから何も言わないでほしい。」
湯川はそう言って立ち上がった。
「どこ行くのよ?」
「鞄取ってくる」
そう言った湯川の背中はどこか寂しげで。
もしかして触れないほうがいい話題だったのかなあ…
と、ひとりで反省。