お預け中?
「あの「何飲みますか?」

電話がきたら直接会って話をし決着をつけたかった。

だから、せっかちだとは思ったけどメニューなんてものは見ず、適当にアイスウーロンでも頼もうと思っていたのに。

メニューを広げる彼女が見せたのは酒類のみが載ってるメニュー。

BARに来たんだから当たり前の行為かもしれないけど。

気を許せない女性を目の前に、お酒なんて美味しく呑めない。

「明日は早いからお酒は・・・」

やんわり断ると彼女の眉が一瞬ピクっと上がった。

唇は店に入ってきた時と変わらずほほ笑み絶やすことなく。

左右の口角は上がっているというのに。
< 120 / 148 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop