お預け中?
「急に来てごめんね。時間できたから。会いたくて来ちゃった」

ニッコリ微笑む俺をチラッと見たと思ったら、目をキョロキョロさせ、近くにあったクッションをギュッと抱きしめて、またうつむいてしまった。

「・・・」

何の返事もないんですけど。

何で?

どうして?

もしかして「危機」っていうヤツ!?

「め、迷惑だった・・・?」

不安で聞く俺に彼女はブンブンと首を横に振る。

そして

「ありがとう」

とつぶやいた。
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