お預け中?
「今のメンバーに出会って、これならイケる!って思った。でも、世間は厳しくて最初はダメで・・・だから浮ついた気持ちでなんてやっちゃいけないんだって思った。君に出会うまで俺は必死にやってきた。恋愛なんてしている場合じゃなかったんだよ」

力説する俺に彼女はコクリと頷く。

「本当はこんな事話したくないんだけど」

あのトーク番組の話をした。

台本を読んだ時、無名女性タレントを有名男性タレントとカップルにしてテレビに出し、注目させようという魂胆があるんじゃないかって感じた事。

テレビ局の人の目が多い通路で食事に誘われ、断るとアドレスを聞かれた事。

それも、何とかかわそうとしたのに泣かれてしまい、周りの視線が気まずくて早くその場から立ち去りたい思いで教えてしまった事。

そして、交際宣言をされ面食らった事。
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