(仮)BLANK DAYS〜バスケット行脚〜
どこか遊びに行こうもんなら、『教科書持っていきなさい』。
部活中の休憩時間でも単語カードをペラペラめくって
「『覚えろ』って言われてさ」
とジョーが疲れた顔で言っていた。
「ゆくゆくは弁護士になるって決まってるんだ」
とジョーが言ったときには寒気がした。
中学3年生。
15歳しか生きてないのに、ジョーの母親は勝手にジョーの生きる道を決めているのだ。
なんでジョーの将来までを母親に決められなければならないのだろう。
自慢じゃないが俺の親は将来について、一言も言ってこない。
将来何になれなんて言われたこともない。
親は俺に期待なんてしていない。
それは少しだけ寂しいと感じたけれど、ジョーのように期待されすぎても正直困る。